増税後の建設業はどうなる?
この記事は、2019年10月8日に公開したブログのアーカイブ記事です
執筆:杉山幸治(株式会社SOWAKA・一級建築施工管理技士)
こんにちは。
名古屋市や尾張旭市周辺でリノベーションを通じて暮らしの提案をしている株式会社SOWAKAの杉山です。
ついに今月から増税になりましたね。
10万円は2000円、100万円で2万円、1000万円で20万円。
2って数字だけで見れば小さい数字ですが、大きな費用がかかる家づくりだと2%は大きな費用となる。
昨年末から私も増税の滑り込みで9月末はノックアウトするかな??と思っていましたが、以外にもリノベーションの引き合いでは無理矢理9月末に完成して突貫打合せ&工事をするよりは、計画的に進めたいというお客様ばかりでした。
今はお客様が賢い。
逆に、9月末はリフォームの案件でバタバタしていました。
確かに、冒頭で書きましたが10万円で2000円、100万円で2万円・・・
銀行の預金やローンで考えるリノベーションと違い、リフォームは家計やお財布事情がまともに反映してくる。
いっぱいお仕事をいただき有難うございました。
増税後の建設業はどうなる?
昨日のニュースに景気が後退し始めた。とありました。
私からすると景気が良かったの??って思ってしまいますが、会社が存続している以上は景気が良かったおかげだったのかもしれませんね。
だから、景気後退って聞くととても不安になります。
いま、団塊世代の職人が引退し始めています。
バブル崩壊後から若い世代が建設業に従事することを嫌がる時代となり、私が就職した時にはバブル崩壊後10年目だったので荒々しい職人さん達はまだ健在でしたが、業界の活気はすでにありませんでした。
それでも徐々に景気が回復してきてリフォームがブームになり、名古屋周辺では名古屋バブルなる現象もありました。
でも、リーマンショックにより営業、設計、現場監督、職人の多くが建設業を去った。
当然に、建設会社の数も減った。
現在、戦後最長の景気だと言われているのですが、実感が全くないのは、建設会社の数が減ったから分母が減って仕事の数はある。
ただ職人の数が激減していて労務費が高騰しているから、受注しても完成させるために高い労務費を払わないといけない。
そのため利益を圧迫したり赤字になったりする。
職人さんからは「じゃあ、見積り金額を上げれば・・」という話になるけど、普通に相見積で5社は競合しているなかで、弊社だけが利益確保に走れば受注できなくなる。
つまり、受注金額は微増してはいるものの、職人不足から請求金額は激増している訳だ。
ゆえに、増税で仕事量が減って職人不足が解消されれば、数年後には業界の体制としては健全となるが、そこまで建設会社、設計事務所、職人が耐えられるかが問題。
オリンピックや万博でゼネコンは目先の仕事は好調だと思う。
でも、ゼネコンは私も勤めていたけど規模が違う。
ゼネコンは私たちがやっている様な細かい仕事はしない。
リノベーションの様に古い建物を新しい技術を織り交ぜながら色々なテイストで打ち出していく改築業界は、やり方を変えないと生き残りは難しくなると思う。
新築の様に組立てるだけで完成するものではないからこそ、この業界の楽しさがあるけど、それを面倒と思う人が多くなればリフォーム・リノベーションをやる職人がいなくなり職人不足解消とはならないだろうと思う。
いま社会全体が雑で苦労を楽しみに変換せず、表面的なことばかりになっている。
それを逆にできる技術開発やサービスがあれば・・・と思う。
コツコツ進めるのが一番ですね。
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