建物の寿命ってどれくらい??

この記事は、2023年4月25日に公開したブログのアーカイブ記事です。

執筆:杉山幸治(株式会社SOWAKA・一級建築施工管理技士)

こんにちは。

名古屋市や尾張旭市周辺でリノベーションを通じて暮らしの提案をしているSOWAKAの杉山です。

私も12年位前に中古で木造平屋建てを先輩の不動産会社に仲介してもらい購入しました。

 株式会社東興不動産 : 東興不動産Web【外部ページ】

その後も色々な知り合いの不動産会社と取引をして土地建物を購入していますが、実はどこも同じなんでは・・(笑)

って思っています。 先輩諸兄、ごめんなさい。

でも、トラブル無く所有権が自分に変わって正常な取引となっているからどの不動産会社でも同じって思うだけでやはり信頼できる不動産会社に依頼をするべきだとは思います。

私の場合は不動産会社の知り合いが多いし、信頼できる人としか取引をしようとしないからトラブルが無いのだと思う。

でも、初めて不動産を購入しようと考えた時、チラシに書いてある会社でしか購入できないと思うものですよね。

実は、専売と仲介って大きな違いがあってその会社からしか購入できないのが専売であって、仲介って表記があれば知り合いの不動産会社で大丈夫なんです。

私は不動産業ではないので、詳しくないのですが興味のある方は調べてみると面白いと思います。

お客様に同行して購入前の物件の内覧へ行くことがあるのですが、こんな人からよく買おうとしてるなぁ・・って思う時もあります。

だから、不動産会社も建設会社も人(人柄や仕事力)で選んだ方がいいと思います。

今日はいきなり脱線してしまい申し訳ないです。

私の家は築43年で購入したので現在は築55年。自分が生まれる前の建物なのですが、あと10年くらいは頑張ってもらいたいなーって思っています。

じゃあ、そもそも家ってどれだけ使えるの???  ってなりますよね。

木造で世界最古の木造建築物というと法隆寺が有名ですよね。

1300年もあの形のまま建っているのですが、何もせず存在している訳ではありません。

昨年、話題になりましたが法隆寺も整備や修繕に大変莫大なお金がかかるのでクラウドファンディングをしていました。  

貴重な寺院やお城のほとんどは戦争で焼失してしまったのですが、その建物を大事に守っていこうという気持ちが一番長持ちするコツだと思います。 

1300年前の建物の話をしていると訳が分からなくなるので現代に話を戻しましょう、

戦後(1945年)から現在までの建物について

 ①1950年~1971年までの建物

 ②1971年~1981年までの建物

 ③1981年~2000年までの建物

 ④2000年以降の建物。

4分類で分けて考えています。

私のおススメはどんな構造だとしても ④2000年以降です。

③は旧耐震基準と新耐震基準という建物の強さが大きく変わった時代なのですが、日本の高度成長期を支えた元気な先輩達が建てた建物で、職人も多く仕事も沢山あった時代。

ただ、完了検査を受けていない建物が多かったり、品質が著しく悪い。

私の家も1968年に建てられた建物なのでそれなりに悪かったです。

不動産会社からは解体した方が良いと言われたのですが、耐震補強をして直して住んでいます。

気に入っています。

まず古いとシロアリが・・・と頭をよぎると思いますが、リノベーションを毎日していると飽きれてしまう家もいっぱい見てきています。

な、なんと、、柱が無い。

梁が途中で切れている。

全てがハリボテ・・・

大工とよく話をしているのですが、

これでずっと建っていたんだから普通の家は相当に頑丈だわ。って。

柱って真っすぐに建っていると思っているじゃないですか、

2000年以前の建物は木造だけじゃなく、鉄骨造でも真っすぐ建ってなんていないですよ~

マンションはコンクリートでできていますが、床も10センチくらい傾いていたり、壁が倒れていたり、梁はコンクリートが回っていなくて鉄筋だけになっていたり・・

SOWAKAが考えるリノベーションは、まず直すところから始まります。

①プラン申込み

②設計開始

③工事請負契約

④工事開始

⑤内部解体

という流れで動いていくのですが、プラン申込前までは現地確認とヒヤリングを基にプランと予算組みを行う形となります。

大事なのは⑤の内部解体工事をしてから。

弊社は解体工事終了後に1週間の再設計期間を設けています。

どうしても表面が仕上がった状態では確認ができなかった部分が見えてくるので設計図を変更すると共に不具合を直す協議をする時間を作っています。

この辺りはリノベーション慣れをしているからこそできる事だと思っています。

~アピールポイント~

SOWAKAのリノベーションは、

「冬に暖かく、夏に涼しく、

 静かで安心に囲まれて」

せっかく内部を大規模に解体をするリノベーションなので、2023年に建てた新築同様の断熱性能にすることで、寒さや暑さ、イニシャルコストとランニングコストのバランスを考えた間取りに変更するのが得意です。

静かで安心に囲まれて・・・は、セルロースファイバー断熱材を標準仕様としているので、防虫、防炎、防音性能が格段に上がり、オプションとなりますがサッシや屋根、外壁、セキュリティまで一体で改修をするところまで対応可能なので防犯性能も上がります。

最近は不動産を購入する際に建物調査(インスペクション)をするお客様も多いので、お客様側も意識が高くなってきているから良いのですが、やはりちゃんと数千万円を出して購入する土地建物は分かっている人に診てもらってから決めるのがいいと思います。

この建物ってあとどれくらい使えます??ってのは、 

まずその建物が正常であり、どういう状態で建ってきたのか。

そして、一番大事なのがそのお客様がどれだけ建物を愛せるのか次第です。 

しっかりリノベーションをする時に直してからであれば、ノーメンテナンスでも20年は使えるはず。

12年に一回メンテナンスをし続ければ築60年、70年、80年・・・

人間より長持ちします。

ただ、ひとつ忘れちゃいけないのが、人間の欲です。

皆さん、新しくて綺麗なものが好きなので、すぐに建て替えてしまう。

建物の寿命ではなく、人間の飽きの方が早いんですよね(笑)  

ず ぼ し !

「夢のマイホーム、手にすれば頑張れる」  

意味は分かる。

それって、もう半世紀前の標語ですよ。

当時の国策に近いと思いますが、土日も働いていて残業もバンバンの時代。

そんなに頑張れる人って少なくなりましたよね。

日本は豊かになり過ぎました。

資本主義国であるのを忘れちゃダメなんですよ。

私は「おうち屋さん」です。

でも、家に必要以上にお金をかけるのは好きじゃない。

家なんて何でもいいって人はお金を使うべきじゃないと思う。

大切にしていきたい人には愛し続けられる金額までしかお金を使うべきじゃないと思う。

家をこだわりたい人はこだわってほしい。

それは私も建築が好きだから共感してしまう。

お客様の想いにトコトン付き合います。

でも、オーダーでモノづくりをするのってお客様側も大変だから、一時期の気持ちで家づくりをするなら家族の時間や旅行に使った方が楽しいと思う。

私はお客様の要望を叶えられるし、ビルの新築以外だったらどんなものでも作れます。

限られた予算で一生懸命働いて永く大切に使ってくれるお客様の家を設計して、些細なことに幸せを感じながらお客様と一緒に歳を取りたいものです。

お問い合わせはメールまたはお電話で

(受付時間 9:00~18:00 日曜定休)

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