子どもがアートの世界で感じること

この記事は、2020年4月24日に公開したブログのアーカイブ記事です。

執筆:坂本真由(株式会社SOWAKA・代表)

「子どもが小さい頃から本物のアートに触れることが大切」なんて、よく耳にしませんか?

正直、本物って何なのか?

そう迷うことも少なくないのではないでしょうか。

そもそも子どもたちでも楽しむことができるアートとは?

アートに触れる機会も少ない気がします。

子ども向けに開催された個展だと大人が真剣に楽しむことができない、逆に大人向けだと子どもにはただ見るだけで触れる機会も少ない。

そう感じることも多く、なかなか難しいアートの世界。


名古屋市や尾張旭市周辺でリノベーションを通じて暮らしの提案をしている株式会社SOWAKAの坂本です。

今回は、普段から騒がしい我が家の子ども達と、大好きな個展に行ったときの話をしたいと思います。

今年の2月、まだまだ好きな場所に外出できるという今では懐かしい時期に、岐阜県美濃加茂市で開催された「きそがわ日和 garden~アートの庭へようこそ」に我が家の3人娘と行ってきました。

3組のアーティストによるアート作品がひとつの「庭」となって出現。
見る、聞く、触る、作る、味わう、香るなど、様々な体験をしながら自然と現代アートを楽しんでみませんか?

というコンセプトで、アーティストと直接触れ合える、展示とワークショップが融合した1日限りのアートイベント。

さかのぼること10年前、Ashita Nomu Soupの小澤香織さんの個展に夫婦で通わせてもらっていました。

アートに詳しくない私たちにとっても馴染みやすく、作品を見るだけで「アートって面白いんだ」と思わせてくれる方でした。人柄も素敵。

いつか小澤さんの作品を、家に飾りたい。

そのアートが映える住まいにしたい。

そう思いながら個展に通っていたことを思い出します。

その小澤さんが美術作家の丹羽康博さんとクリエイティブユニットを組まれたAshita Nomu Soupは、人とのコミュニケーションの場に’心地よい変化’をもたらすような表現活動を行われています。

実は、最初この個展に、私の趣味に子どもたちに付いてきてもらう感覚で行きました。

なので、「作品を触らないでね。騒がないでね」ずっと言い聞かせて。

「わかったー!」とやたらと大きな返事。

大丈夫かなと内心ビクビク。笑

あいにくの雨だったのですが、岐阜の田舎町を過ぎるといきなりおしゃれな公園が現れました。

人と人・川と街をつなぐ地球と遊べる街、美濃加茂を発信する公園としてコンセプトを掲げたリバーポートパーク。

ワクワクしながらも足早にビジターハウスに向かうと、思ったより多くの子ども達が参加していてびっくりしたのと、少し安心感。

私に「騒がないんだよ」と散々言われ(笑)ちょっぴり緊張していた子ども達も、少しづつ雰囲気を感じながら楽しめるようになっていきました。ちょっと言い過ぎて悪かったかな…

室内には、庭をコンセプトにした花壇!

しかも本物の土に、本物の花を植えていき、参加した人で庭をつくるということなんでしょうか。

娘たちも場所を選びながら一輪一輪植えて行きました。

色とりどりの花でいっぱいになった花壇が、綺麗でした。

いよいよ子どもたちの「たからさがし」が始まります。

私より楽しんでいるではないか!

もう子どもたちに任せることにしました。

最初は難しいじゃないかな?なんて思ったのですが、小学生の子どもたちが自分たちで考えながら、アートの中にひっそりと隠れている文字を探していきます。

6つのアートの中から、6つの文字を探し、当てはめることで一つの言葉が現れます。

「キボウノハナ」

言葉が現れた瞬間、子どもたちも大喜び!

宝が入ったガラスのケースから、お気に入りの宝をプレゼントしてもらいました。

アートの個展なので、普通のおもちゃではありません。(笑)

最初、これ何?と若干引きつっていた次女でしたが、帰りの車の中で「かわいい」なんて。ちょっとアートに目覚めたのでしょうか。

これは親の期待です(笑)

最後にワークショップ。

正方形の木に、ネジをはめ込むと「キュッキュッ」音がするのを楽しむよう。

これも子ども達ハマったようで、今でも遊んでいます。

「楽しかったね」そう帰りに言ってくれた子どもたち。

最初に、「うるさくないかな」と子どもを連れて行くことをためらったのですが、私より子どもたちが楽しんでいて、喜んでいて、そんな姿を見た私まで満足感でいっぱいでした。

いつも大人だけで行く個展とは、ちょっと違った雰囲気。

こうやって子どもと一緒にアートに触れる機会があることに、色々なことを考えさせられました。

子どものアートの才能に響いたかは分かりませんが、こういった個展やアートの世界を楽しんでくれるだけで十分。

そう、感じることができた1日でした。

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