中古住宅の不具合
名古屋市や尾張旭市周辺で建築を通して暮らしの提案をしているSOWAKAの杉山です。
昨年秋頃から中古住宅を一緒に探していたお客様宅を改修後に引渡して1ヶ月。
雨漏りしました。。
鉄筋コンクリート造の築30年ぐらいの2階建て住宅で、雨漏りがあったため防水工事を施して不動産会社から物件を引渡しをしてもらい、翌日から工事が始まりました。
多くの場合、購入した物件の住宅ローンと賃貸の2重支払いとなってしまうので所有権が変わって物件を引き渡した翌日から工事を開始していきます。
土地、建物を購入する際にインスペクションという建物調査を行ってもらい、その内容が良ければ安心して購入するっていうパターンが最近の主流となっていますがインスペクションも完璧ではないので、あくまでも売りたいばかりの不動産屋さんが第三者的に建物をこう評価していますよ!程度と思ってもらったほうがいいと思う。
毎回、インスペクションの結果についてお客様から確認の依頼が来るから見ていますが、天井裏や床下などに潜って調べているので良い指標だと思っています。
ただ、完璧ではない。
私たちも現地調査に伺う時、表面しか絶対に見れない場所は透視能力は持ち合わしていないので表面しか見れない(笑)
ただ、経験上で怪しい場所だったり、なんとなく水平・垂直の辻褄が合わなかったり、劣化している場所から推測したり・・・
ほとんどの建物は水平・垂直に建っている訳ではない(実はみんな水平・垂直だと思っている)ので私たちがお客様の感覚で悪いところ探しをすれば悪いところしかなくなる。
このインスペクションは公平な感じで評価できる様になっていて、評価する部位が細かく設定されていて「劣化事象が有る、無い、どう確認したか」のみとなっている。
そして、「劣化事象が有る」と判定された場所について何が悪いのかがしっかり写真付で報告されているのでインスペクションの報告書結果が良ければ物件購入の背中を押される資料でもある。
戻りますが、この鉄筋コンクリート造の物件もインスペクションを行い報告書に基づいて防水工事を行って引き渡されました。
でも雨漏りしちゃう。。 コレ、難しい話ですね。
工事が着手して2週間後に大雨が降ったのですが、室内には漏れてきませんでした。
ただ、明らかに天井がいつからか湿っている感じだったのでお客様へ連絡。
いつからの漏れた跡かは判断ができなかったため、工期もあるので補修して工事完成。
外部に関しては劣化が著しかったシーリング打ち替えと外壁塗装はSOWAKAで行いましたが防水工事は施工済だったので当社は触らず。
私もインスペクションの検査員だったら屋上の防水劣化やシーリング部分からの雨漏れを疑うと思う。
中古住宅だと、劣化してきてメンテナンスにお金がかかる段階に物件を手放すことが多いっていう事情も踏まえると劣化している建物しか中古市場に出回っていないと言っても過言ではないと思う。
ただ、買う側からすると立地も良くて費用感も想定内であれば買いたい気持ちが強いはず。
来週から不動産会社とインスペクションを行った調査員が雨漏れの調査に入るらしい。
今回は誰が悪い訳でもなさそう。 はやく直りますように!
【私がいつも言うこと】
初回打合せの時に色々とご要望をお聞きすることになります。
いつの段階でお会いするか次第ではありますが、建物について正直に話すこととしています。
それで気分が悪くした方も居ると思うし、1年後、2年後に見つけたからまた現地調査して!って連絡をくださる方もいる。
なぜならば・・・ 10年ももたない建物を平気で売ろうとしている、嘘ばかり言っている不動産会社の営業マンに嫌われてしまう一言を言ってしまうから。
「この建物、リフォームやリノベーションには向いていないから買わないほうがいいですよ」
今まで不動産屋さんの悪口はいっぱいブログに書いてきたけど、悪徳不動産屋は キ ラ イ (笑)
私がいつもお客様に言うのは、
リノベーションってお洒落なイメージがあると思いますが、優先順位として一番最初に予算組みをしなければならないのが
建物の屋根や外壁のメンテナンス費用。
その次に性能を高めるかどうか、どういう暮らしをしていく構想で間取りをどうするか
そして3番目にどうお洒落にするか。
どうしても、お洒落→間取り→性能→メンテナンスの順になりがち。
私たちはその方向性を導いたり、お金や時間、品質の管理をするお仕事です。
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