依頼主の不満と作り手の不満

この記事は、2016年9月2日に公開したブログのアーカイブ記事です。

執筆:杉山幸治(株式会社SOWAKA・一級建築施工管理技士)

こんにちは

名古屋市や尾張旭市でリノベーションの提案をしている株式会社SOWAKAの杉山です。

化粧品や洗剤のCMではお客様満足や性能評価を99.8%としているメーカーもありますが100%というのは気持ち悪い数字でもある。

まず、10人位の分母なら100%となることはあっても100人なら製品は良くても環境や思想の違いから不満足な人が1人は出現するはず。

例えば内閣支持率で100%なんて数字が新聞に載ったら怖いですよね。

景気が良くなっている企業があれば、これが原因で不景気になっている企業もある。

色々な整備をされて生活が楽になる人もいれば、整備されたことで使い勝手が変わり手間がかかってしまう人もいる。

同じ様な話ですが、今まで7年間クレームというクレームが無かった弊社。

確率統計の観点で考えると単純に分母が少なかったのかもしれない。

ネットサーフィンをしていると大手リノベーション会社やリフォーム会社の悪評がいっぱい出ているのですが、弊社の場合は悪評が出る土俵までにもなっていないところを考えると比べようがない訳だ。

実際に先日あった話ですが、新規のお客様で「とにかくイマ困っているからすぐに来て」と。

何がどう困っていて何故すぐに訪問しなければいけないのかを聞いても電話の先でパニックを起こして日本語になっていない。

仕方なく心配だったので予定をしていた打合せなどを先延ばしにさせてもらい聞いた住所に行ってみると特に緊急性のない話でした。

内容は他社でリフォーム工事中の依頼主Aさん。

施工会社の工事がずさんでモメているから工事の途中から弊社に変わってほしい。そして、いつからいくらでできるかというもの。

確かに中学生の工作の様な工事。ひどい。

「電話でもお話ししましたが新規のお客様のリフォーム工事はご紹介以外は行っていません」

緊急工事であれば役に立ちたいと考えて訪問したが、やはりルールを無視して押し付けられる話には乗りたくない。

実際は新規のお客様のリフォームや営繕も請けていますが、今までの経験上、お客様の事情が少し話をすると分かってしまう。

待ってくれているお客さんがいるのに他で迷惑をかけてしまうとの判断ですが、近所のリフォーム屋さんにお願いしてくださいとお伝えすることにしました。

しかし、待つから見積りをしてという事だったので見積りに1週間かかることを伝えて帰ることができた。

作成は夜中にできても、1週間の予定が決まっているので見積書の内容説明ができないからだ。

FAXやメールで送ってくれればいいよ。と言われる事も多いが見積り明細に他社との違いがある弊社なので

総合計金額だけが気になるのであれば他社でお願いしてほしい。

事務所に戻って見積書を作成して8割位はできたので翌日に続きを行う事にした。

翌日、現場回りをしていると携帯に連絡が。

昨日のAさんだ。

見積りはまだできないのかと怒られてしまった。そして工事の段取りもしていないとはと激怒されてしまった。

そして、電話を切る間際に「昨日の作業はいまお金が無いから払えられないがどうしたら良いか?」

調査時に困った部分があるという事で工具を積んでいた事もあり1時間ほどかけて漏電の恐れがある箇所など数ヶ所直してあげたが、お金はいらないと伝えて全てキャンセルとした。

これはクレームなのか・・・

施工会社としてできる事とできない事はキチンと伝える。

目の前の状況やお客さんの為ならと寝る時間を割いてでも私はやりたい。

言った言わないでもお金の話でもなく、技術的な話やモノ作りの順序とルールを無視されてしまうと

心がポキッと折れてしまいテコでも動きたくなくなる。

そして、24時間営業のコンビニエンスストアでもメーカーのお客様サービス会社でもない。

建物を大事にしたい人のための

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建物を大事にする未来の提案をしている会社です。

私はモノ売りではなくモノ作りをしたいだけ。

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