あれから15年

この記事は、2013年12月17日に公開したブログのアーカイブ記事です。

執筆:杉山幸治(株式会社SOWAKA・一級建築施工管理技士)

コンクリート打ち放しデザインで世界的に有名な安藤忠雄氏に憧れて新卒で入社したゼネコン。15年以上前の事。

現場監督として採用されたワタシに上司からの指令が下された。

「外壁タイルの割付図を今週中に描いておいて」

なんと、コンクリート打ち放しの上にタイルを張る為の施工図をワタシに依頼してきたのである。

前述したが打ち放しが好きでこの業界に入った・・・

今日は当時と変わらない巨大な建物の下に立っている。

近くに来たから寄っただけだが、実はこの愛しい建物に呼ばれた気もする。

 現在、ゼネコンも退社し住宅会社などを経て杉工建設(現株式会社SOWAKA)という会社を立ち上げ住宅やビルの改修を施工しているが色々な経験をさせてもらった事に感謝。

あんなに嫌がっていたタイル達は誇らしげに剥落や白華も無く綺麗な状態のまま。

雨にも負けず風にも負けず・・・

  帰り道の信号待ちでお洒落なコンクリート打ち放しの住宅が建っていた。

撥水コートがしていないのか、屋根や庇からの雨で部分的に灰色になっている。

 そう、コンクリート外壁は水を吸ってしまうと汚れてしまう。

それにコンクリートの中にある鉄筋をサビさせてしまうからメンテナンス次第で建物の寿命が極端に変わってしまう。

 新しく作る時にはデザインばかりではなく、機能性や使い勝手、改修計画も必ず必要だと改めて感じた一日でした。

 ワタシの名前はBOSS。 缶コーヒーではない。

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