ポタポタ、ジワジワの怖さ

この記事は、2018年2月19日に公開したブログのアーカイブ記事です。

執筆:杉山幸治(株式会社SOWAKA・一級建築施工管理技士)

こんにちは。

名古屋市や尾張旭市周辺でリノベーションを通じて暮らしの提案をしている株式会社SOWAKAの杉山です。

9年前に弊社でリフォームしたお客様からのお仕事が始まりました。

木造2階建て築40年に70代夫婦が2人で住んでいる。

核家族化が進み、普段、中古リノベーションで対応しているお客様はいつも30代~40代が多くなってきましたが、裏を返すとその親世帯は老後を2人で暮らしている事が多い。

ただ、核家族化は今に始まったことではなく、私たちの親世代から都市化が進み、親世帯と子世帯が同居して暮らす「サザエさん」の様な一家は減っていきました。

最近よくお客様から聞くのが、リノベーション会社に問合せをすると全部内部を壊して作り直す『スケルトン改修』を進められる・・ 

しかも、予算は2000万円はする。

私は初めてお会いしてすぐに予算を聞きます。

だいたいのお客様は「いくらかかるか分からない」と答えます。

当たり前ですよね。

次に説明しながら質問をするのは、

お客様の要望を部分修理で対応をすると200万円

家全体の内装を綺麗にすると400万円

暑さや寒さ対策など現在の建物の様な快適さを追加すると1平方メートルあたり10万円

それに屋根や外壁まで綺麗にするとプラス150万円~200万円

建物内部を下地から作り替えて間取りを変えながら快適な部屋にすると1平方メートルあたり13万円から15万円

構造まで触って耐震性を良くする工事をすると1平方メートルあたり15万円から18万円です。

どこまで関わらせていただけますか?

なぜ聞くのか。 

それは、修理をしたい方と作り替えたい方、建て替えをした方、みんな「いくらかかるか分からない」って答えるからです。

これが、建築費用の目安です。

そこから範囲やグレードを話し合って決めていく訳ですが、たまに予算は100万円で1000万円を軽く超える要望をされるお客様がいます。

かと思えば、リノベーション会社で聞いたら2000万円だったということで話を聞いてみると、1500万円で弊社が工事まで関わらせていただいたこともある。

会社によって価格は多少違うのですが、弊社で工事をするとこれぐらいだよ?ってのを伝えています。

今回のお客様

トイレの床がフカフカしていて明らかに床の下地が朽ちている。

トイレの横はタイル張りの浴室となっている。

このケースの場合はだいたい浴室の水が防水切れをして他の場所へ影響しているか、配管不良で水漏れをしているかだ。

これだけ床が悪いと最悪はシロアリ被害も考えられる。

まず、何かしらの原因で床の下地が朽ちていて修理対応が可能な場合の日数と予算を伝えました。

そして、その周辺にシロアリ被害があった場合の日数と予算を伝え、被害が柱まで及んでいる場合のお話もする。

この状態の場合、お客様は不安で仕方ない。

でも、壁も床も仕上がった状態では内部の正確な状況は分からないので、憶測しかないから最小値と最大値の話で費用だけは伝える。

結局、浴室の壁に付いている混合水栓付近の配管から微量の水漏れをしていて、トイレの床下地を悪くしてしまっていただけで済みました。

でも、この写真ですがリノベをやっているとよく見る。

浴室廻りは土台も柱も朽ちているか、シロアリ被害が多いですね。

暖かくなってくるとシロアリも活動が活発化してくるので、5月頃に蟻を見たら相談をしてほしいものです。

このように、リフォーム、リノベーションとか色々な名称がありますが、業者側が勝手に区別しているだけで、お客様がどう考えるかをよく話し合って建物とも向き合うことが大事ですね。

70歳で築40年。

家にそんなに費用をかけたくないはず。

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